転職の年収交渉、何て言えばいい?採用責任者が教える通る言い方と例文集

明るい会議室で前向きに条件を相談する20代女性のビジネスパーソン

「年収を上げてほしい。でも、何て言えばいいか分からない」——そんなときに、そのままコピペして使える例文を、シーン別に集めました。

私は民間企業で採用責任者として、数えきれないほど年収交渉を受けてきました。同じ希望でも、「これなら応えたい」と思う言い方と、心証を悪くする言い方があります。この記事は、前者の言い回しだけを集めた”台本集”です。太字を自分の状況に置き換えて使ってください。

※「実際いくら動くのか」「相場・準備・タイミング」など交渉の戦略・全体像は、こちらで詳しく解説しています。本記事は”言い回し”に特化した実用編です。
転職エージェント経由の年収交渉のリアル|いくら上がるか・相場・準備

目次

例文を使う前の「3つの心得」

どの例文も、この型でできています。これさえ意識すれば、自分の言葉でアレンジしても通ります。

  • ①感謝と意欲を先に置く……「ぜひ入社したい。そのうえでご相談が」の順番。
  • ②根拠を添える……「ほしい」ではなく「◯◯の実績/現年収/相場から」。
  • ③相手に余地を残す……「ご検討いただけませんか」と判断を委ねる。脅さない。
ちち

採用側として、この型で丁寧に相談されると「なんとか応えたい」と上に掛け合います。逆に意欲が見えないまま金額だけ突きつけられると、正直その時点で熱が冷めることも。言い方は本当に結果を変えます。

【シーン別】そのまま使える年収交渉の例文

①エージェントに希望を伝えるとき

交渉は基本エージェントに任せるのが得策。最初に希望と根拠を正確に共有します。

「現年収は◯◯万円です。次は◯◯万円を希望しています。理由は(◯◯の実績/同職種の相場)です。可能な範囲で交渉をお願いできますか?」

②面接・面談で年収の話になったとき

「希望は◯◯万円ですが、最終的には仕事内容と役割を踏まえてご相談できればと考えています。まずは貢献できることを示したいです。」

③オファー提示後に交渉するとき(メール例文)

「この度はオファーをいただき、誠にありがとうございます。ぜひ前向きに入社を検討しております。
一点ご相談で、提示いただいた年収について◯◯万円でご検討いただくことは可能でしょうか。(前職での◯◯の実績/現年収◯◯万円)を踏まえてのお願いです。難しい場合は、その旨もお知らせいただければ幸いです。」

④提示額が希望より低かったとき

「ご提示ありがとうございます。入社意欲は変わりません。そのうえで、◯◯万円まで近づけていただくことは難しいでしょうか。基本給が難しければ、初年度の評価時期や手当も含めてご相談できればと思います。」

⑤現職の引き止め(カウンターオファー)がある場合

事実として伝え、武器にしすぎないのがコツ。「現職から◯◯万円での残留を打診されていますが、御社で挑戦したい気持ちが強くあります。年収面でご相談の余地があれば、ぜひ前向きに考えたいです。」

⑥他社からもオファーがあるとき

「比較材料」として共有する形に。「他社では◯◯万円のお話もいただいています。ただ、第一志望は御社です。参考までに共有させていただき、ご相談できればと思います。」——「だから上げろ」ではなく「だから迷っている、背中を押してほしい」のトーンで。

⑦交渉が通らず、その条件で受けるとき

禍根を残さない締め方を。「ご検討ありがとうございました。条件を理解しました。御社で成果を出して、次の評価でしっかり応えていただけるよう頑張ります。」——入社後の評価に布石を打つ言い方です。

⑧条件が折り合わず、円満に辞退するとき

縁は切らないのが鉄則。「貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。慎重に検討した結果、今回は見送らせていただきます。御社の事業には今後も注目しております。」——業界は狭いもの。丁寧な辞退は将来の財産です。

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【NG→OK】角が立つ言い方を、通る言い方に

同じ希望でも、たった一語で心証は正反対になります。例文と合わせて、この言い換えを覚えておきましょう。

角が立つ(NG)通りやすい(OK)
「最低◯◯万円ないと入れません」「◯◯万円でご検討いただけませんか。理由は〜です」
「他社はもっと出すと言っています」「他社では◯◯万円のお話もあり、参考までに共有します」
「上げてもらえないなら辞退します」「ぜひ入社したいので、可能な範囲でご相談させてください」
「相場的に当然この額です」「同職種の相場が◯◯万円のようで、近づけば幸いです」
金額だけを一方的に主張感謝・意欲 → 根拠 → 相談、の順で伝える
ちち

「辞退します」をちらつかせる交渉は、たとえ通っても「お金で動く人」という目で見られがちで、入社後に損をします。誠実に相談してくれた人のほうが、気持ちよく迎えられるんです。

言い方のよくある疑問に、採用責任者として答えます

Q. 交渉はメールと口頭、どちらがいいですか?

エージェント経由ならエージェントに任せるのが基本。直接やり取りする場合、込み入った相談は記録が残るメールが無難です。口頭だと角が立つ内容も、文章なら丁寧に伝わります。

Q. 希望額は具体的に言ったほうがいいですか?

はい、具体的な数字+根拠で。「できるだけ高く」では相手も動けません。ただし相場とかけ離れた額は逆効果なので、現年収や相場を踏まえた現実的な数字にしましょう。

Q. 交渉は何回まで言っていいですか?

基本は1回、多くても2回まで。何度も粘ると「金額が最優先の人」と見られ、心証を損ねます。一度しっかり根拠を添えて相談し、回答を尊重するのが、長い目で得です。

まとめ:交渉は「脅し」ではなく「相談」

年収交渉は、言い方ひとつで結果も印象も変わります。感謝と意欲を示し、根拠を添えて相談する——この型さえ守れば、角を立てずに希望を伝えられます。例文はそのまま使わず、自分の言葉に一滴足すと、より自然です。

この記事のまとめ
  • 例文の型=感謝・意欲 → 根拠 → 相談(余地を残す)
  • シーン別に対応:希望伝達/面接/オファー後メール/低提示/引き止め/他社/受諾/辞退
  • 他社オファーは「脅し」でなく「参考共有」のトーンで
  • 「辞退します」「最低◯◯万」など脅し口調はNG
  • 交渉は1〜2回。受諾・辞退も丁寧に締めて縁を残す

「実際いくら動くのか」「相場・準備・タイミング」など交渉の戦略面は、あわせてこちらで押さえておくと万全です。

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この記事を書いた人

サビ残100h/月の公務員から30歳で大手IT企業に転職し、年収2倍(360→750万)・残業10h未満を達成。現在はベンチャー企業の採用責任者として、累計1,000名以上の面接・5,000枚以上の職務経歴書を通じて約100名の採用に関与(新卒〜執行役員クラス)。"採用する側"の本音をもとに、キャリアに悩む方々の道標となる情報を発信しています。

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